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支援事業

とどまつ園 ( 2015.11.27更新 )


 

社会福祉法人治栄会とどまつ園(大阪市都島区)


 

■ 事業所概要

とどまつ園さんは大阪市都島区にある事業所です。定員は40人で、身体障がい、知的障がい、精神障がいの人たちが利用されています。主な仕事は企業からの受注作業で、3つの作業グループにわかれて取り組んでいます。受注先企業は現在約13社、事業所の近隣や東大阪市方面の企業が多いということです。

 

 

上表はとどまつ園さんの延べ人数と平均工賃額の推移をグラフ化したものです。これを見ると平成22~23年度頃まで平均工賃額は大きく下降をしています。利用者数が徐々に増えていったこともありますが、売り上げ自体の減少が顕著で、作業工程の見直しなどが問題としてありました。

 

■作業場の改善に取り組む


平成23年度に大阪府工賃倍増計画推進事業(当時)のコンサルティングを受けることにしました。売り上げを上げることが目標でしたが、まず取り組んだことは「ミスを出さない工程改善」「3Sの実践」「利用者のモチベーションの向上」など作業場の改善でした。全職員でアイディアを出しあい、作業グループごとに目標を掲げて取り組みを開始しました。しかし、すぐに成果はでません。そのうち、コンサルティングによる支援期間も終了し、それからは自分たちで試行錯誤をしながら取り組みを継続しました。その実践例をいくつか紹介します。

 

・「目標を共有する」

とどまつ園さんでは、職員も利用者さんも全員が目標を共有することを大切にしておられます。目標は、日々の売上や整理整頓の励行などさまざまなものがあります。毎日の終礼ではその日の売上額を発表してみんなで成果を確認します。目標が製品の数量でなく、売上額で知らせる方が利用者さんにわかりやすいということのようです。実績は壁に張り出していて今日もみんなで頑張ろうという雰囲気が作り出されています。

 

・「仕上げた製品に名前を付ける」

利用者さんが作業で仕上げた製品は、箱ごとに誰が仕上げたのかがわかるように名前が付けられています。そうすることで、たくさん作られた方を褒めたり、逆にだれがどんなミスをしたのかがわかりやすくなります。どういったミスだったのかを分析して、その人がミスを繰り返さないよう支援します。ミスは出ないのが一番よいですが、ミスが出たときにそれをどう工程改善に活かすのかが大切です。

 

・「モチベーションを上げる」

利用者さんの使う治具は一人ひとり専用のものがあります。職員さんが工夫して一人一人に合うものをつくられています。利用者さんも自分の治具には愛着があるようです。また、自分たちがつくった製品がお店でどのように販売されているかを写真にとって掲示したりもします。自分たちのつくったものが社会の役に立っていることがわかるようになっています。

 

 

これら以外でも作業場の整理整頓やモノの定置化、作業指示など、作業場には様ざまな工夫がほどこされていることが見て取れます。先日現場をみせていただきましたが、利用者さんも職員さんもてきぱきと動いておられ、とてもスムーズに作業が進められている印象を受けました。

 

 

■目標工賃を達成するために


作業場の改善をすすめる一方で、さらに工賃をあげていくためには受注先開拓(新規営業)も必要です。実際にどういった営業をされたのかとお聞きすると、ほとんど“飛び込み”だったということで、近くにある企業さんや職員さんの通勤路にあるような企業さんを1件ずつとにかく地道にあたっていかれたということでした。結果的に新しく受注したお仕事は総じて単価もよく、売り上げ全体の3分の1を占めるくらいのボリュームになりました。

また、工賃向上のポイントとして「売上に関心を持つ」というお話しがありました。まず、自分たちが掲げた目標工賃を達成するためには毎月の売り上げがいくら必要かということを考えたそうです。そうしたときに現在の売り上げと比較して、足りなければどうやって埋めていくのかを全職員で考えます。新たに仕事を取りに行くのか、今もらっている仕事の成果をさらに上げるのか、毎週ひらかれる現場職員の会議でもいくら伸ばせるのかというはなしが熱心に繰り返されます。受けた仕事は確実に正確に取り組む、納期は必ず守るという姿勢も評価されたのだと思われますが、いずれにせよ、事業所全体の積極的な活動が工賃向上に結びついています。目標工賃額から必要な売上額を設定して、それを達成するよう計画を立てるということは、工賃向上計画をたてる上での基本的な手法です。明確な売り上げ目標があるからこそ取り組むべき内容や評価が明確になります。

 

■ここは「働く場」であるということ


とどまつ園さんに今後の目標をお伺いすると、一般就労ということも大事だけれども、「働く場」としてあるということを第一に考えておられます。お仕事も内職が中心なので目標工賃は15,000円とされていますが、みんなでそこに到達するように努力しながらやりがいや働きがいのある作業場にしたいということでした。最後に、とどまつ園さんの作業場に掲示されているものの中に今年度の工賃向上計画の目標もありました。「工賃向上計画はみんなのもの」なのでみんなが見えるところに掲げているということでした。みんながなんのためにそこで働いているのか、とても明確でよいと感じました。

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